話の種

白洲次郎の英語

白州次郎の隠居所(武相荘)の近所がQTHのPGJ です。(本記事は2010年に書きました)
それこそ、あの六十余年前の鶴川村は少数の百姓家と狸と狐しかいないようなところだったでしょう。 
後年遠藤周作狐狸庵先生が住んだのも武相荘の近所の柿生 の里ですから、まぁ、ともかくここいらへんは大変な田舎だったんですな。 (PGJの学生時代もここいら辺りは小田急から見える「車窓風景山ばかり」でした)

白州次郎と言うと「プリンシプルの無い日本」で有名です。 

あの本に載せられている彼の趣旨は一々ごもっともです。 西洋文化圏で高等教育を受け、また責任あるポジションで英米文化圏人と仕事をした人には当たり前の感覚です。

もっとも、彼があの意見を吐いたころは、まだまだ貴重な珍しい意見だったでしょう。
(ZLにもたくさん日本人の若者が来ていますが「日本人相手の観光ガイドをやって英語学校に通う」というのでは、身につけることは現在でも、とーーーーっ ても難しい感覚です というか無理)

日本人でもGAFAはじめ外資大手に勤めるとわかる感覚でしょうけどね。
云い方を変えると金持ちの家に生まれ、上流の金持ちとして育ち。(破産しても、真の金持ちは金持ちでしてねぇ)
G(いわゆるイギリス)で高等教育を受け、お金持ちの貴族のお嬢様と結婚し、夫婦で西洋で海外生活をおくればこういう人間が出来上がっても何の不思議もな いというのが、白州次郎と言う人であります。

英国人のクソ意地の悪い、筋の通った陰謀好きなところもね。身につけたでしょうね。たぶん。

鳩山家というお金持ちの家に生まれ、お金持ちとして育ち、同じくGで高等教育を受けても、責任ある仕事や研究をしてこなかったところが、2010年夏前にお辞めになっ たJA首相とちょいと違うところなんでしょうな。 原理原則がぶれない。ということがプリンシプルがあるということでして。

私の勤め先の管理職試験にも評価項目としてあるんだから、まぁ、西洋の価値観では大事なもんなんでしょうよ。
外資生活が長くて、いまさら日系の会社に勤められないのがPGJの欠点。。。 日系の会社では原理原則で動くと「融通が利かない」と評される。 融通を利かせすぎて法令違反で逮捕されていれば馬鹿もきりがないところですが、こういうのが日系企業には多いんだよねぇ。

で、 本題。

TVドラマでも、小説でも白洲夫妻は大変英語が堪能というように表現されていました。 今回白州次郎正子展で、次郎が連合国GHQに日本人の仕事のやり方を説明する英文書簡が展示されていました。 
説明の仕方は日本文化素人にでも理解しやすい良いものでした。
でも文体はXYLと「うわ、日本人の英語だ!」と異口同音に言うくらい日本人英語でした。
 
いわゆる中学校英語。 論理がきちっとしていて原理原則を明確にしていれば英語能力の良し悪しは、英語で仕事する上では二次的なものだと云うことなんですね。
サンフランシスコ講和条約での吉田首相の演説を急 きょ日本語に替えた逸話が残っていますが、理由は諸説残っていますが、なにより日本人が英語で演説する難しさを骨身にしみて知っていたのでしょう。
なら日本語で押し通せ。 というわけだった気がします。 その巻紙の長ーい演説原稿の現物も展示されております。
最近の日本の政治家は、やたら英語でインタビューに応じますが、公式でない場で愛想を言うには良いですが、政治の本命をかけた話題で そのスピーチは無いだろう。 というのを平気でやってくれます。
国益を損なうこと甚だしいものがあります。 堂々と通訳を使ったほうがよろしいのではないか?

なまじ下手な英語を使うと馬鹿と思われます。
以前の職場では、ワーホリ帰りで酒場英語しか話せない若者が「英語話せます」と言って採用試験に応募してきますが、もう途方に暮れるありさま。
「私の時間を返せ」とつくづく思います。 当然履歴書なんて即シュレッダー。

そういう点では、論理と格式を感じさせる英語だったんでしょうなぁ>白洲氏。
生まれ育ちにお家柄 なんでしょう。 いつの世も。 (PGJは成り上がりです。お間違えの無いように)

(2022年3月加筆習性)

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